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執筆者の写真柴田宗洋

手取りがどんどん減っていく

たいていは「手取り」について、そんな深く考えないと思う。

総支給がいくらで、税金(社会保険、所得税、住民税・・)ひかれて

だいたい、こんなもんか。と。

んで、そこに疑問は特に抱かない。


んじゃ、年収総支給が500万の人は手取りでいくらか。395万。

つまり115万円は税金ということになる。21%が税金


これ、15年前は手取りでいくらだったか。430万

つまり70万円が税金だった。14%が税金


つまり、15年で7%もあがっている。


どういうことか。

例えば年収が45万あがったとして、

500万が545万になったとき、手取りで430万。

ようするに15年前の手取りにようやく追いつくということになる。

分かりやすくたとえると、15年で45万円の年収が増えても手取りは増えてない。

ということになる。


このことに、誰も、イマイチ実感していない。なぜなら残業代などで

給与は流動性があり、且つ、気づかない程度でジワジワ上げられている税金は

あまり気にしていない。


逆に、生活で買い物するときに「実感できる」消費税には敏感に反応している。

ハッキリいって、消費税が2%上がるより、実は打撃を受けていることに

あまり気づいていない。

消費は自分でコントロールできるが、給与から引かれる税金はコントロールできないから。


ついで保険庁から年金について、もうムリです。と、ついに発表された。

地味に。分かりづらく。

だから、貯金してね。と。

いやいや、税金でとられているのにどうやって貯金すんだと。


そこで、国がこれだけ税率を感じ取らないように社会保険料率などの引き上げで

分からないように搾取した上で、年金も破綻しますと伝えたうえで

国民に投げかけた対処方法は


「副業すればいいじゃん。働き方改革だ」


まあ、ようするに、税金搾取されて少なくなった分は、自分で働いて

自分で維持してね。ということ。


ここまでされているのに、「国」を「妄信」して、

困っても、さいごは国が何とかしてくれる。とか本気で思っている。

戦後から変わっていない強烈な奴隷教育がきっちり骨まで染みてる日本人ならでは

だと思うが。いまだに「家」を買うのも、農耕民族と戦後復興の考えそのもの。

他人(国)に、自分の運命任せてしまう呑気な時代は終わっているのに。


給与が増えない。会社がケチだ。と、思っているかも知れないが

会社が支払っている人件費は給与が増えなくとも、負担している社会保険などが増えれば

支払う額が増えている。

だから、現状を維持していくことが困難になり、年功序列制で高給になった45歳以上を早期退職に促さざるを得なくなる。給与が下げられないから。


会社に属して「おんぶにだっこ」の時代は終わっている状況で努力を怠り所属していることに安心してしまい、主張だけ多く堕落してる社員は自然淘汰されていく時代が始まろうとしている。大企業が次々と打ち出す、45歳以上全員リストラ対象など。45歳まで縦割りの作業レベルと社内ルールにそって作業だけしかして来なかった人は、いきなりほうりだされると、その会社でしか生きないスキルしか習得していないので、何もできない人間と同じ。悲惨。


それでも、いい大学に入り大企業に入ってしまえば勝ち組だ!など、いまだに妄信されているのは、なんだか不憫にさえ思える。


自分の今があるのは、幸か不幸か派遣社員という現状に、リアルに常に後ろに死神が鎌もって自分の首に手をかけているのをイメージしながら生きていたからこそとも言える。

危機感が行動力にどれだけ影響していたか実感する。


まあ、社員の給与計算をしていたら

やっぱり税金が多くて本人なかなか行き渡らないなあ。と、若干怒りがわいたので

記事にしてみた。という話。


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